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認知症の症状・病状・メカニズム
4. 病気の説明 (5)前頭側頭性、正常圧水頭症

皮質基底核変性症
発祥する年代
40歳代から80歳代にわたりますが、ピークは60歳代です。

原因

脳では前頭葉と頭頂葉に強い萎縮が認められます。神経細胞やグリア細胞のタウ陽性変化がみられます。なぜこのような変化が起こるかは分かっていません。

症状

手足に硬さや運動ののろさ、思うように使えないこと(運動失行)など歩行が不自由になりやがて付随運動が起きてきます。 ある姿勢をとった時や体重を支える時に起こる姿勢時振戦はありますが、パーキンソン病のようにじっとしている時に手が震えること(静止時振戦)はふつうありません。

大事なこと
ゆるやかに進行しますので 発病後寝たきりになるまでの期間は5〜10年が多いようです。 動かないとそれだけ早く動けなくなるのでリハビリテーションが大切です。嚥下が悪くなるので、むせて肺炎を起こさないこと、転んで頭部打撲や骨折を起こさないことに注意します。
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クロイツフェルド・ヤコブ病
発祥する年代
初老期に発病します。

原因

プリオンという異常タンパク質による感染で 脳に海綿状変化が見られます。

症状

非常に稀な病気で、この病気は非常に進行が早く、発病後数ヶ月から1年で死に至ることもあります。 不安・抑うつ・自発性低下・異常行動などの精神症状で緩徐に発症し、記憶障害や持続性の痛みを伴う四肢顔面の異常感覚を認め、経過中、運動失調・舞踏運動・不随運動・眼球上方注視障害などを呈し、無動性無言に至ることがあります。

大事なこと
本人の急激な変化をまわりが受け止めることが大切です。
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進行性核上性麻痺
発祥する年代
40歳以降で、男性に多く大部分の人は50歳台から60歳台に発症します。

原因

黒質、上丘、淡蒼球、視床下核、小脳歯状核の神経細胞が減少し、アルツハイマー神経原線維変化という異常構造が出現します。

症状

認知症状が初期になることがあります 歩行時にバランスを崩しやすく転倒しやすい。パーキンソンと似ているが、脊柱は前屈しないで直立もしくは若干後方に傾いていることが特徴であるので、多くは後方に倒れやすく後頭部を殴打しやすいです。 眼球運動には下向きが傷害されるので向き難くなります。最後には固定してしまいます。聞き取りにくい(構音障害)やむせこみやすく(嚥下障害)も出てきます。

大事なこと
バランスを崩しやすいので 見守りが大事です。 下が見えなくなるので、食事などは目線よりも上において視界に入るよう工夫しましょう。
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脳脊髄液循環障害
脳は頭蓋骨と硬膜、クモ膜、軟膜により保護されています。 このクモ膜のなかを脳脊髄液という液体が流れており、これにより脳が壊れにくい仕組みになっています。 この脳脊髄液の生産と排泄のバランスが崩れたり、何らかの原因でその流れに障害が起こると脳脊髄液が頭蓋内にあふれます。成人では頭蓋骨が硬くなっていますので、脳そのものを圧迫して脳を破壊し認知症を生じさせます。 このような病気を「正常圧水頭症」といいます。
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正常圧水頭症
発祥する年代
初老期に発症しやすい。

原因

歩行障害、認知機能障害、尿失禁を三大症状とするこの病気は、あまり注目されず、最近やっとCTやMRIなどの検査での特徴や、診断法に関しても確立されつつある状態です。

この病気での認知症の特徴は、自発性、意欲の低下と注意力障害が中心です。つまり、呼びかけや、問いかけに対し反応が遅くなり、注意力が持続しないので、すぐに飽きてしまいます。歩行が不安定になり、一日中テレビを見ていたり、ボーとしていたりするなどの状態が多いのです。

この病気の発生率は現在まだ正確にはわかっていません。 ある病院の物忘れ外来では、患者さんの3.5%が特発性正常圧水頭症であったと報告されており、この数字から考えると、全国に約7〜8万人の患者さんがいるものと推定されます。

しかし実際にはこの病気であるにもかかわらず、診断されていない患者さんもいるため、実際にはもっと多いだろうと言われています 治療は水頭症シャント手術を行います。これには大まかに二つの方法があり、全身麻酔で行う脳室―腹腔(V−P)シャント手術と腰椎麻酔で行う腰椎―腹腔(L−P)シャント手術です。

この病気の認知障害や尿失禁、歩行障害は、治療可能な病気であるため、まずこの病気を疑ってみることが大切になります。

大事なこと
治療可能な認知症です。 思い当たる症状がある方は、まず脳外科を受診してみましょう。
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進行麻痺
進行麻痺は脳の梅毒です。

梅毒に感染してから10〜20年後に認知症症状を発症し、放置すると進行性の経過をたどり死に至ります。
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アルコール認知症
アルコールは神経毒であり、長期・大量に飲用すると神経細胞が死滅し、認知症となる可能性も考えられます。

特にアルコール度の強い蒸留酒を長期飲用すると、コルサルフ病といい、記銘力障害、失見当識、作話症を呈する場合があります。
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身体疾患に伴う認知症
身体の様々な内臓疾患が直接・間接に脳に影響を及ぼし、認知症を引き起こすことがあります。

例えば、肝硬変では血液中にアンモニアが増え、これが脳を破壊し認知症を生じさせます。

また、甲状腺ホルモンは全身の代謝を調節する役割があり、このホルモンが不足すると、脳の代謝も低下し認知症を呈してきます。

その他にも、重い貧血や心疾患、肺疾患等でも認知症を起こすことがあります。
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