具体的には、ケアの場面で相手の話を十分に聴き、気持ちを支えることです。
今どうありたいのか、何をしたいのかを理解し、認知症の人の感情・行動の意味などを思い測り、ケア提供者は身体言語を活用して表現します。
以下は具体的なかかわりの意味についての気づきです。
名前を呼ぶ意味
認知症になったからといって人はプライドを失いません。名前はその人が生まれたときから使っています。呼んでもわからないと勝手に介護者が判断して、名前も呼ばずに食事を用意したり、排泄の世話をするなどしがちですが、まず「○○さん」ということによってあなたの為の食事ですよ。という気持ちが伝わります。かつて能力にあふれ、知性をもって生きてきた人です。敬意をもって接するという気持ちは名前を呼ぶことによっても
相手に伝わります。
質問の意味
開かれた質問をし、会話を広げ、話を聴くかかわり姿勢をもつことも大切なことです。
この開かれた質問とは、「何が〜?」「なぜ〜?」「どのように〜?」などで始まる質問であり、一言二言では答えられず、対象者が主体的に話しをする形で展開するものです。
対象者が認知症の場合、開かれた質問を避け、どうしても簡単な返答を求めがちになります。開かれた質問を多くすることを心がけ、心に沿えるケアを展開したいものです。
かかわる意味
例えば「家に帰りたい」という人に対してどんな気持ちであるのか推し量り、「会いたいですね」「心配ですね」など不安な気持ちや感情に共感するような言葉かけを行うことです。 認知症ケアではよく「ありのままを受け止める」「あるがままを受け止める」といわれますが、具体的にかかわらない限り、受け止めることはできません。周辺症状で悩む対象者を外側から眺めているだけでは、ありのままは受け止められません。 しっかりとかかわり、相手の気持ち・感情をお互いに確認して初めて「ありのままを受け止めらえる」と考えます。
共に行動する意味
「行動を共にする」、それは対象者に寄り添い歩く、共に食事をつくる、外出するなどが挙げられます。ケア提供者は、対象者が今何をしたいのか、どう動きたいのかという気持ち・感情に沿う形で行動を起こしていきます。
たとえば対象者が今横になっていたいのに、ケア提供者が「起きて一緒にお茶を飲もう」と誘います。横になってばかりいたら、寝たきりになってしまうとはいいますが、それでは、対象者は起きる気にはならないでしょう。
必要なのは、「起きてくれない対象者をどう動かそうか」ではなく、「どうしたら起きてお茶を飲みたい気持ちになってくれるのか」を視野に入れた行動です。
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